書籍紹介
『生成ねこ日和』は猫の日常生活を生成 AI で表現したイラスト集です。

かわいらしい猫、くつろいだ猫、はしゃいだ猫、太った猫、ふてぶてしい猫。
本書籍はいろいろな猫たちの愛らしい日常をやさしく切り取りました。
猫好きの方はもちろん、仕事で疲れている方や、ちょっと辛いことがあった方にも、気軽に眺めてクスッと笑っていただけたら嬉しいです。
制作の経緯
一時期チームで「なにかミスったら猫の画像を貼って場を和ませる」遊びがありました。
自分のミスでも、メンバーのミスでも、猫を見るとネガティブ度は 40% 減り、ポジティブ度に置き換わります。
猫は正義です。
そして思ったのです。
猫画像を生成 AI で生成すれば、ポジティブ度は MAX になるのではないか、と。
そうやって生成した猫たちをストレージに眠らせるのはもったいないと考えて、イラスト集にまとめることとしました。
楽しかったこと
生成 AI はモデルとプロンプトが重要です。
イラスト集にまとめることを思い立ってからは、色々なシチュエーションを検討してプロンプトを設計しました。
状況もそうですが、猫の種類やカラーリング、ねこ特有の仕草などもリアリティを表現する大切な要素です。
狙い通りに生成できた画像は少なく、ほとんどのプロンプトは表現できませんでした。
そんな中でも「これすごくいいな~」という画像が生成できた瞬間はなかなか気持ちの良いものです。
また、不思議な生物が生成されたときも「マジか~ウケる~」と楽しめました。
難しかったこと
シチュエーションの再現で難しかったことが次 2 つです。
- 表情
- 寝姿
表情に関しては、微妙な表情はほとんど再現できず、真顔になることがほとんどでした。
人物ならば、もっと多彩な表情を表現できますよね。
寝姿に関して、こちらもほとんど表現できませんでした。
猫はたいてい寝っ転がってダラダラとしているものですが、寝っ転がる、目を閉じることの再現が難しかったです。
とくに、目を閉じる (close eyes
) プロンプトは、眼球を膜が覆ったような不思議な描画となり、かわいらしくならなかったのです。
掲載点数
本イラスト集は 40 点強を収録しました。
おそらく制作段階では画像は 4 万点以上生成しているはず。
はじめ「こんなに生成してもうまく画像が出せない」と感じていましたが、しだいに「そういうもの」だということがわかりました。
とにかく数多く生成し、スーパーレアが出てくるのを祈る。
生成 AI は現段階ではそういうものなんですね。
数をこなしていくとモデルの得意なパターン、学習していないパターンなどがわかってきて、うまく出るプロンプトの類似などを狙っていけるようになります。 おもしろいですね。
使用したモデル
HIJKLMix 2.5D
を使用しました。
SD 1.5 で 2.5 次元が得意なモデルです。
ゴテゴテしないナチュラルな猫を生成できる点が気に入り、採用しました。
Kindle Unlimited 読み放題の対象本です。 Amazon Unlimited に登録していらっしゃる方はぜひご覧ください。